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顧客満足と従業員満足~ザッポス伝説(トニー・シェイ著)

2011年の最初の投稿はザッポス本について。

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか


本を購入していたが手つかずにいたところ、無料セールしていた電子書籍版が読みやすく(iPhone版を利用)、結局こちらで読了。(最近は電子書籍の方が体に合う)

幼い頃から商魂たくましかったトニー・シェイ氏。ハーバードからオラクルに入社したエリートである。リンクエスクチェンジ起業からマイクロソフトに売却し結果会社を離れてからザッポス経営に携わるまでの数年間、ユーモアを交えつつも生々しく綴られる。そしてその生々しさは、ザッポス経営に携わってからの資金繰りのところでより最高潮に。@dankogai氏が書かれていたことはまさにその通りだった。

個人的に印象の残ったのは、自ら起業した会社を離れやや虚無感に襲われた期間にポーカーに熱中するようなのだが、そこで「勝負(=事業)で勝つためのポイントを学んだ」というくだり。どのテーブルにつくか(どの市場で勝負するか)が最も自由度が高く重要な選択であるというのも、他のどんな表現よりすっと納得できた。

後半は、ザッポスのもつコアバリューや、カルチャーこそが企業のコアコンピタンスになるという主張が続き、アマゾンへの売却(実際にはアマゾン株との株式交換)、そしてそこからその過程の中で得た「サイエンス・オブ・ハピネス」という考え方の紹介が続く。正直少しこの辺りになると受け取り方は個人差が出てくるとは思う。

私はこの本を読んで、従業員満足と顧客満足というテーマが頭に浮かんだ。

企業における従業員満足と顧客満足との優先順位はこれまでも議論されてきている。ただそれは、自分たちが幸せでその仕事を通じ充実と満足感を得てなければ、顧客を満足させること(ザッポスでは「ワオ!」という体験を提供すること)出来ないという、組織における目的達成つまり利益追求の手段としての従業員満足であったように思う。
ザッポスにおける違いは、顧客満足と従業員満足との関係性にあるのではないか?

顧客を喜ばせること自体に達成感を覚えかつそうした組織体・カルチャーを100%受け入れられる人のみを採用する。結果、会社の成長と働く人の幸福が同じベクトルを向くことを目指している。

組織で働いていると、顧客(時に外部パートナーや同事業内の他部署をも含む)満足と自分やその仲間達の満足(時に自己犠牲)とのバランスに悩むことがある。マネージャーという職種に就くと特にそうだろう。
この時のバランス感覚の持ち方はマネージメントにおける一つの要諦だと思っているが、自分は51:49というバランスをベースにしている。つまり、顧客満足を徹底しつつも、ぎりぎりのところで自社や仲間を守らなければ継続的に満足を提供はできないということ。顧客が49で自社が51というのがぎりぎりのバランス感覚になる。これが逆に顧客が51以上になると一時的には良いが長期的にはビジネスとして難しいということ。勿論時と場合によるだろうが、概ねこの基準を崩すと自分も過去結果ろくなことは起きなかった。

いづれにせよ、ザッポスはこうした企業文化を背景に「世界最高の顧客サービス」というブランドを定着させ、EC以外の市場にも進出したいと随所に記述がされていた(例えばザッポス・エアラインとか)
彼らが次にどんなテーブルに着くのか、引き続き注目したい。

PS.
この51:49のバランスというのは、馬場 史郎氏が著作「SEを極める50の鉄則」で述べていた表現を自分なりに解釈したものだ。何事も極めた人の知見は応用がきく。
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プロフィール

中野康雄

Author:中野康雄
@yasuoyasuo
ECモール事業サービス・システム担当Mgr.
最初の一歩と最後の一歩、何事も清濁併せのむが信条。
映画にロマンと人間の真理を、プロレスにプロフェッショナリズムを見出す36歳(1974年生まれ)
子育て教育環境のイノベーションが日本を救うと信じている。

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